2010年12月20日月曜日

「こうばしい日々」 江國香織

冬休みに入りました。
本読み放題ですね。
学校の図書室の先生に「冬休みなんて、寝てるか食べてるかしかないんだから、たくさん本借りていきなさい」って言われました。
全くその通りだと思います!!はは。
まぁ、本を読んだところで痩せるわけじゃないですけどね~。


〈内容〉
ウィルミントンの町に秋が来て、僕は11歳になった。映画も野球も続きの本も気になるけど、1番気になるのはガールフレンドのジルのことなんだ……。アメリカに住む日本人の大介の日常を鮮やかに綴った表題作『こうばしい日々』。結婚してしまった姉の元恋人に恋するみのりの、せつない恋心を綴った『綿菓子』


今まで江國さんの話はなんとなく合わない感じがしていたんですけど、今回はぴったんこでした。
他と比べると大人っぽくないからかな。
1日で読めちゃいました。

『こうばしい日々』はなんとなくおもしろい。日本人かぶれだとか、アメリカかぶれとか。
その間で奮闘する少年がよく描かれているなって思いました。
でもなんと言っても頭の中は女の子のことばかり。
また、ちょっと不思議な青年、ウィルがよかったです。

『綿菓子』では主人公は女の子。
矛盾のない恋って、言うのは簡単だとは思います。
世の中の人はその矛盾のない恋をしようとしてたくさん失敗している。
もしくは矛盾のない恋に背を向けえいると思います。
だからこそ、この本の主人公・みのりが真っ直ぐに恋しているのがまぶしいなって思いました。
とてもせつないし、楽な恋じゃないのはわかっているのに、彼女は恋をしていました。
周りに流されることがなく。
みのりのおばあちゃんもしうなんだなって、思います。
私もしたいって、憧れます。



解説を読み、あぁなるほど。
どっちもよく読んでみると、同じような内容だったりします。
でも全然内容が違う。
そこら辺がその辺の人と違うのかなって思います。

2010年12月18日土曜日

「ユージニア」 恩田陸

土日が来ました。
本が読める時間というのは幸せなものですね。
これから冬休みなので、時間がたっぷりです。うふふ。


〈内容〉
「ねぇ、あなたも最初に会ったときに、犯人って分かるの?」こんな経験は初めてだが、俺は犯人が分かった。犯人は今目の前にいる、この人物だ…。
かつて世間を揺るがせた、名家の大量殺人事件。数十年を経て解き明かされていく、残された者たちの思い。いったいなぜ?そして真実は…。



まったく不思議な話でした。
読んでいる最中何度も何度も前のページを読み返しました。こんなにもじっくりと読み、前のページを読み返した本は初めてでした。
でもそれでもわからない!!
キーワードが次々と出てきて、こうなのかしら、そうなのかしら、と解釈していっても謎が多く残りました。
でもその不思議が不快ではないところがさすがだと思いました。
この作品にすごくよく合う不思議な感じがなんとなく良かったです。
たくさんの登場人物が、事件に関する話をしていくんですけど、話から出てくるキーワードがどのように話を構成していくのか考えるのが楽しかったです。

もう一回よんで、今とは違う解釈を生んでみたいと思いました。

2010年12月11日土曜日

「勝手にふるえてろ」 綿矢りさ

先月から今月はたくさん本読んでる気がしています。気のせい…?
さすが読書の秋でしょうか。12月はまだ秋なのでしょうか。
きっと私は季節がずれているのでしょう。まだまだ冬は来ないでいいです…。


〈内容〉
賞味期限切れの片思いと好きでもない現実の彼氏。どっちも欲しい、どっちも欲しくない。恋愛、しないとだめですか。



真っ直ぐな人なんだと思います。気持ちを1つに傾けてしまい、めんどうなことになってしまう。
でもその不器用で意地汚い感じが、人間らしいなと思いました。
周りの登場人物も、あぁどこかにいそうだって思えるほど人間ぽかったです。
ドードー鳥のように絶滅していく恋をどうにかしようとする主人公は、恋愛をしないとだめかと聞いているのに、一生懸命でした。
求めること、欲しがることをやめようと思っても、人間は結局競争をしてしまうのだと思います。

個人的にはいちばん最後がよかったです。
このために読んでいた感覚がなんとなく、気持ちよかったです。









どの本が名作で、どの本がつまらないかまだよくわからない私が読んで、なにかと難癖つけるようなことはしたくないと思う今日この頃です。
私がどう頑張ったって、人が満足に読める物語を描くことは不可能なんですし。
まだ読書経験も少ないし、有名な日本文学を読んで深い感動を味わえるほど、したが肥えていません。
だからただの感想にしかならない、深くまで読み詰めることができないです。
この本がどう面白いのか、どう退屈なのかくらいのことしか書くことができません。
きっと、もっといろんなことを経験していけば、わかることも多くなるのかもしれません。
でも人の批判が「どうして?」と感じることがなんとなく嫌です。
人と同じ感情なんて持つ必要なんてないけれど、そう思えない私が未熟な感じがします。
最近少し悩みです。

きっと大人になってしたが肥えていったら、もう1回読んでもっとかっこいい感想を書けるようになってみせます。

2010年12月9日木曜日

「植物図鑑」 有川浩

有川さんは『阪急電車』以来でしょうか。
お久ぶりになります。やはりと言いますか、キュンキュンでした。はは。


〈内容〉
ある日道端に落ちていた彼。「お嬢さんよかったら俺を拾ってくれませんか?咬みません。躾のできたよい子です」「あらやだ、いい男」樹木の樹とかいてイツキと読むんだと、サヤカは大きな拾いモノをする。今まで気づかなかった野に咲く草や花が二人を結ぶ…。


まず表紙が可愛かった。
思わず手に取っちゃうかんじですね。
内容もまた可愛かったです。
こんな出会いがあるかといえば、ないのだろうでしょうけど…。
主人公がイツキという拾いもので、人や物との繋がりを深めていくのは心地よかったです。
日々の少しの幸せを大事にしたりしていけそうだと思いました。
本当にふわふわしていて、キュンキュンなお話でした。

甘いお話が大好きで、ほのぼのとしたい人にはおすすめだと思います。

2010年11月14日日曜日

「空想オルガン」 初野晴

近頃とても寒いです。
毎年毎年冬眠願望が強くなります。
きっとなにもすることがなくなったなら、私は冬眠してしまうでしょう…。

空想オルガン!!ハルチカ!!
待ってました、この時を!シリーズ第3弾!!

〈内容〉
吹奏楽の”甲子園”普門館を目指すハルタとチカ。ついに吹奏楽コンクール地区大会が始まった。だが、二人の前に難題がふりかかる。会場で出会った稀少犬の持ち主をめぐる暗号、ハルタの新居候補のアパートにまつわる幽霊の謎、県大会で遭遇したライバル女子高の秘密、そして不思議なオルガンリサイタル…。容姿端麗、頭脳明晰のハルタと、天然少女チカがおりなす迷推理、そしてコンクールの行方は・・・?


今回もまた、よかったです。
『退出ゲーム』ほどのギャグは少し控えめになって、落ち着いたかんじのお話が多かったと思います。
4作からなる短編集でしたが、最後にはぴったりと収まる構成で、さすがだと思いました。
最後はまただまされました。
このだまされる感覚がなんとも言えない満足感に繋がるんですけどね。
またコンクールへの緊張感も見所です。
草壁先生の過去にも少し触れていました。

そして今回はいつも冷静なハルタを脅かす存在が登場…!
登場人物も増えて、にぎやかなお話となってました。
早く次のでないかな、なんて思います。

2010年11月12日金曜日

「幸福な食卓」 瀬尾まいこ

かなり時間空きました。
高校生の仕事である、テストがあったのです。
今回は勉強時間が多かった…!!それがうまく結果に結んでくれればいいのですが。
現実はそう甘くないということを、高校生にもなった私は知っています。はぁ…。

さてさて、そんなことよりも…。
私には珍しく映画を見てから原作を読みました。
いつも原作から読んでしまうタイプなんです、私。
映画もよかったす!!


〈内容〉
突然父であることを辞めてしまうお父さん、別居していてもたまにご飯を作りに来るお母さん、秀才だったのに大学に行かず農業を始める兄、そして梅雨が怖い私。どんなつらい出来事があっても朝は必ずやってくる。


佐和子も、大浦君も、大浦君の弟もみんなよすぎたっ!!
佐和子に訪れる不幸はとても辛いものだと思います。けどまわりの温かさが、優しさが佐和子を支えているのがよくわかりました。
知らないうちにいろんな人に守られて生きているんだと、思いました。
優しすぎるほど優しい登場人物は、作中のつらい出来事とうまく中和していて、バランスがうまくとれていたと思います。
直ちゃんのセリフがじんときました。

どんなつらいことがあても朝は必ず来るし、人は今まで通り生活をする。
自分は守られているのと同時にいろんな人を守っているのかもしない、と感じさせてくれるお話でした。

2010年11月2日火曜日

「卵の緒」 瀬尾まいこ

〈内容〉
僕は捨て子だ。その証拠に母さんはへその緒を見せてくれない。代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんていう。でも母さんは僕を誰よりも強く愛してくれる。(「卵の緒」)
急に2人で暮らすことになった異母姉弟。初めて会う2人はぎくしゃくしていたが、しだいにうちとけていく。(「7's blood」)
「親子」、「姉弟」の強い絆を描く、優しい気持ちになれる作品。



瀬尾まいこさんの作品は初読みでした。
最近初読みの作家さんが増えている気がします。
嬉しいことです。


「卵の緒」に出てくるお母さんはすっごく暖かい人だなって思いました。
短い話だったのに、息子のことを本当に愛しているのがとても伝わりました。
登場人物も1人1人優しく、憧れました。
最後のシーンも何とも言えない、暖かさ。いいなって思いました。
朝ちゃんもいい人です。



すごく登場人物の心に入り込めました。
感情に入り込めるのは、作者の文の描き方にあるのだと思います。
育生が主人公のとき、七子が主人公のとき、それぞれぴったりな表現がされていて、主人公の心に入り込めるのだと思います。
真っ直ぐな気持ちを持った少年や、思春期の女の子のもどかしいかんじが文に現れていて、すごいなって思いました。
すごく丁寧な文章を描く人なんだなっていう印象です。

2010年10月31日日曜日

「ペンギン・ハイウェイ」 森見登美彦

〈内容〉
小学4年生が住む郊外の町に突然ペンギンが現れた。この事件に歯医者のお姉さんの不思議な力が関わってることを知った僕は、その研究を始めることに―。


困ったことにもうすぐ冬です。
でもまだ11月なので暖かいです。
でもこの先が冬本番なんですよね。暖かいと油断するとこの先やられます・・・。

ペンギンと聞くと、南極が思い浮かびます。
寒いとこに住んでるのだなぁ・・・と。あんなちっさくて薄いのに・・・。
そんなこんなで森見さんです(?)


少年アオヤマ君が可愛かった。
小4ってこんなにいい子だろうか。
生意気で素直で、大人になろうとしてました。
不思議でユーモアがあるお姉さんと絶妙にバランスがとれていて、いいなって思いました。
とにかく子供たちが可愛いなって感じました。

いろいろな経験を通して大人になっていく子供たちは、読んでいる間にたくさんの輝きを見せてくれました。
幼い頃は考えないような、死や世界の果てなどを研究していくさまは、まぶしいなって感じました。
子供たちを大人へと導く、アオヤマ君のお父さんがよかったです。
さらっとかっこいい。

この物語はも日常のちょっとしたファンタジーではなく、がっつりファンタジーだなって思いました。
ペンギンがいっぱい出てきました。
爽やかな思いで読み終わることができました。
真っ直ぐな恋心もよかったです。

2010年10月24日日曜日

「りかさん」 梨木香歩

〈内容〉
『リカちゃん』が欲しいと頼んだようこに、おばあちゃんから贈られたのは黒髪の市松人形で、名前が『りか』。こんなはずじゃ。確かに。だってこの人形、人と心を通わせる術を持っていたのだ。りかさんに導かれたようこが、古い人形たちの心を見つめ、かつての持ち主たちの思いに触れたとき…。

「りかさん」は「養子冠の巻」、「アビゲイルの巻」の2編となっていて、その他に「ミケルの庭」というお話も入っていました。


日本人形とかフランス人形とか、なかなか怖いですよね。
少し微笑んだ口や、カッと開いて閉じない目、ぶらんとした手や足、つるつると光る肌とか…。
夜中に目が合ったらと思うと怖いです。可愛いと思う時もあるんですけどね。
でもこの本に出てくるりかさんは怖いイメージがありませんでした。
きっと、りかさんの言動があまりにも優しいからだと思います。

この本を読んで、人形って思った以上に怖くないのかなって思いました。
なんだ可愛いじゃないかって思いました。
人形たちの、その人形だけの人間とは全く違う物語がたくさん出てきて、面白かったです。
また、物語が進むごとにようこがりかさんと共に成長していくのが、いいなって思いました。

りかさんのような、近くにいるだけで人を優しい気持ちにさせられたらいいなって思いました。


そして「ミケルの庭」…。
この物語、「からくりからくさ」の話の続き(?)らしいんです。

……読んでないっっ!!失敗したっっ!!
でも読んでなくても、ちゃんとわかるような物語でした。
あったかいお話でした。
「からくりからくさ」読まなきゃですね。

2010年10月20日水曜日

「甲子園だけが高校野球ではない」 岩崎夏美

〈内容〉
超豪高の力のある選手だけではなく、たとえ甲子園にいけなくても皆同じ高校生活三年間を一生懸命にがんばる高校生たちの実話です。また、球児の子だけではなく、マネージャー、ブラスバンドの女子、プラカードを持って行進する女の子、野球選手の交際相手の女の子など、高校野球に一生懸命、一途に関わる子供たちのストーリーも掲載。


はい、高校野球です。最近流行のww

ひとつひとつが短い話なので読みやすかったです。
甲子園に進もうとする球児だけではなく、周りで支える人たちの話が入っているのがいいと思いました。
球児の話も面白かったですよ。
甲子園の常連校ではなくたって、どの高校にもストーリーがあるのだと感じました。

どんなに苦しくても、負けそうになっても、甲子園のためにあんなに努力をかさねるなんて、この本を読むまではあまり理解できていなかったと思います。
でも今、理解どころか共感できるようになりました。
自分は高校野球できませんが、なんか自分が野球をしているような気分にもなりました。


やっぱ、頑張ってる姿てかっこいい!!
来年の夏が楽しみですね。早く甲子園見たいです。

2010年10月17日日曜日

「ラン」 森絵都

〈内容〉
夏目環は家族を亡くし、途方もなく大きな喪失感を抱えて生きる22歳の女性。環がある日、愛用の自転車『モナミ1号』を走らせたその先に待っていたものとは…。



私が日常の中で走るとき…と言ったら、毎朝電車に乗り遅れまいとして、歩道や改札を全力疾走する…くらいなもので、この本に出てくるのように走るなんてことはしないです。というか、体力がないです。
マラソンとか駅伝とか、テレビでは見るけれども、自分が走りたいとは思わないんですよね。
でもこの本を読んでみて、1人1人走る目的は違うけれど誰もが同じゴールを目指して走る…というのには憧れを感じました。



越えたくて、会いたくて、私は走り始めた…。
家族に会うために走り続ける環のこの思いがとても強く感じられました。
内容が少しファンタジーなのかもしれないけれども、なんとなく現実味を帯びているような気がしました。
後半は感動的でした。


生きてるのだから、不幸は幾度となく自分たちに降りかかってくると思います。
でも、登場人物のように、迷っても苦しんでも、最終的には前向きに生きていけてらいいと思いました。
真知さんのように『幸福じみた瞬間を自力で生産』していけたらいいと思います。

登場人物のおかげですごく前向きになれました。
たとえ電車に追いつく目的で走る私だけれども、走っている最中に違う景色、違う空気、違う自分を見つけられて、いろいろなことに立ち向かえるような気がしました。

2010年10月10日日曜日

「バイバイ、ブラックバード」 伊坂幸太郎

もう10月なんだと最近よく思います。
高校に入学してから半年経ったなんて、はやいななんて感じます。
とにもかくにも、もうすぐ冬です。
冬は嫌いです。あの殺人的な寒さは耐えることができません・・・。
冬眠したいと何度思ったことか・・・はい・・・。
そんなことより、伊坂幸太郎さんです!!!


〈内容〉
太宰治の未完の絶筆『グット・バイ』から想像を膨らまして創った、まったく新しい物語。1話が50人だけのために書かれた「ゆうびん小説」が、今あなたのもとに。


読み終わっても謎がいくつか残るような作品でした。
『何なんだあれはぁぁ!!』ってタコは思いました。
そして続きも気になりました。まぁ、いつものように想像するんですけど。
星野君のキャラが可愛いなと思いました。
パンのところはたまらなかったです。
そして繭美はマツコですね。かなりのインパクト・・・。
辞書をあんなにするなんて、けっこうまめなのかも・・・と思いました。

理不尽なバイバイ、私は耐えられないなって思います。
でもその点星野君は強いなって思いました。

伊坂さん特有の最後にビックリ!とか、スピードってのは今回なかったですけど、おもしろかったです。
やっぱ繭美がいいです。可愛いです。

2010年9月25日土曜日

「キッチン」 吉本ばなな

吉本ばななさんの本は何でか読んでませんでした。
なぜでしょう??
まぁ、今回読めて満足なタコです。
バナナ味のチョコが食べたくなりました。そこ普通のバナナぢゃないんですよね。
全くどうでもいいんですけど・・・。


〈内容〉
唯一の肉親であった祖母を亡くし、祖母と仲の良かった雄一とその母(実は父)の家に同居することになった、みかげ。
不思議な同居生活の中、何気ない2人の優しさに彼女は孤独な心を和ませていくのだが・・・。



もっと前に読めば良かったです。ホントに。
確か1回読もうとして挫折したんです。自分わけわからんです。

雄一と雄一の母親役であるえり子さんがすっげえいい人でした。
あまり干渉せずさっぱりしてて、でも大事な時は支えてくれる。
2人はとても和やかな気持ちにさせてくれました。

そして別れが来たとき、人はどうすればいいのか。
悲しみの中に沈みすぎてはいけないのだと思いました。
それでも時間はめぐるのだから。
大切な人を失う悲しみは今の私には身近ではないけれども、悲しむみかげや雄一の気持ちになることができました。
やっぱり支えてくれる存在は大切だと感じました。


読んでる瞬間にふと、キッチンの空気を感じました。
読んでよかったです。



『ムーンライト・シャドウ』もとても感動的でした。

2010年9月12日日曜日

「きりこについて」 西加奈子

とってもお久ぶりです。
テストだったんですよっ!テスト・・・。
しかもその後文化祭という・・・。
9月はとてつもなぁく忙しかったです。
まぁ、暇よりはいいんですがね。いいかんじに忙しかったのかもと、しみじみ思います。



〈内容〉
きりこは両親の愛情を浴びて育ったため、自分がとてもブスであると思ってもみなかった。小学校の体育館裏できりこが見つけた小さな黒猫「ラムセス2世」はたいへん賢くて、しだいに人の言葉を覚えていった。ある事件がきっかけでひきこもるようになったきりこは、ラムセス2世に励まされ、外に出る決心をする。夢の中で泣き叫んでいた女の子を救うために・・・。


主人公はとえもぶすな女の子きりこです。
本書の中できりこは、しつこいくらいに太字でぶすとかかれています・・・。
こんなにも・・・って思うほどです。
でもそんなきりこは、顔など関係ないと、自分がしたいことをするのだと、真っ直ぐに生きているのが伝わりました。
1人しかいない自分、代わりなどいないのだからと、誰もが立ち向かわなければいけない壁に果敢にぶつかっていくきりこは、読んでいてとても頼りがいがありました。


そしてラムセス2世!!
ごっつ可愛かったです。
大阪弁でちょっと意味不明なことをしゃべるラムセス2世は愛らしかったです。
小さいけれど、きりこにとっては大きな存在でありました。
あと、きりこの両親もきりこにとって大きな存在だと思います。
支えてくれる存在の大切さも、また知ることができました。

2010年9月10日金曜日

「終業式」 姫野カオルコ

〈内容〉
かけがえのない高校時代を共にすごした4人の男女。テストにやきもきしたり、文化祭に全力投球したり、ほのかな恋心を抱いたり…。卒業してからも、ときにすれ違い、行き違い、手探りで距離をはかりながら、お互いのことをずっときにかけていた。卒業してから20年の間に交わされた、あるいは出されることのなかった手紙、葉書、fax、メモetc.で前篇を綴る。ごく普通の人々が生きる、それぞれの切実な青春が、行間から見事に浮かび上がる―。



見事に全部手紙やらメモやらの本でした。
それだけなのに、断片的に描かれた人物達の状況が、パッとわかるなんて凄いと思いました。
しかも、次に来る手紙が必ず前の人物の宛先からとは限らない。
たくさんの想いを読むことができました。
すごく面白いと思いました。
発想も、それで物語が成り立ってしまうところも面白かったです。


高校から大人になって結婚して…。
人生の中で様々なことを経験して、失敗したり、挫折したりする登場人物達だけれども、誰もが幸せに向けて生きているんだと感じました。
多分4人の登場人物も、その周りの人たちも、自分なりの幸せを捕まえることが出来たのかと思います。

私も大人になって、後ろを振り返ったときに、苦しいこともあったけれど、なんだかんだ楽しかったんじゃないかと、ちょっとにやけられたらいいと思いました。
最近はメールですませる時代だけれども、手紙もいいかもなんて思いました。

2010年8月26日木曜日

「道徳という名の少年」 桜庭一樹

〈内容〉
「愛してるわ!ずっと昔から…。子供の頃から、愛してたわ!」町で1番美しい、娼婦の四姉妹が遺したものは?(1、2、3、久!)、黄色い目の父子と、彼らを愛した少女の背徳の夜(ジャグリン・パパの愛撫の手)、死にかけた伝説のロックスターに会うため、少女たちは旅立つ(地球で最後の日)、―桜庭一樹のゴージャスな毒気と悲しい甘さに満ちた作品集。


まるで絵本のような装丁でした。
内容もどこかの国のおとぎ話のようで、可愛かったです。
まあ、子供の世界とはまったく違いましたけど。

毒々しい内容で、美しく生まれた者の不徳を描いていました。
ぶっちゃけ深く理解はできませんでした。はい。
愛がなんだ、道徳がなんだ、高校生の分際では理解できませんでした。
でも最後の話の『地球で最後の日』はなんとなく好きだなって思いました。

桜庭さんこんな話も描くのだと、発見です。

「フィッシュストーリー」 伊坂幸太郎

爽やかな表紙です。水族館を思い浮かべました。
そういえば久しく行ってないなぁ・・・。
あ、動物園も。たまに凄く行きたくなりますね。

フィッシュストリーって『ほら話』という意味なんですって。
知らんかったです。


〈内容〉

あの作品に出てきた脇役たちの日常は?4つの短編。
「なあ、この曲はちゃんと誰かに届いてんのかよ?」売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が時空を超えて奇跡を起こす・・・?


『動物園のエンジン』『サクリファイス』『フィッシュストーリー』『ポテチ』
4つの話全部面白かったです。
細かい設定までちゃんとしていて、さすがだと思いました。
いくつか他の作品とリンクしていました。


『動物園のエンジン』
動物園に行きたくなりました。しかも夜の。
会話がとても軽やかで面白かったです。
読んだら分かりますが、読んだ後何とも言えない爽やかな気持ちになります。

『サクリファイス』
黒澤さんは伊坂さんの作品に登場する人で、1番好きかもしれないです。
けっこう暗めな話だと私は思いましたけど、最後ちょっと笑っちゃいました。

『フィッシュストーリー』
「僕の孤独が魚だとしたら、そのあまりの巨大さと獰猛さに、鯨でさえ逃げ出すに違いない」
物語はこの一節から始まります。
時代が面白い具合に交差していてホントに良かったです。
こんな風に私の周りも、巡り巡っていたら、楽しいだろうなと思いました。

『ポテチ』
今村クンが何とも言えないカンジに可愛くってよかったです。
また黒澤さん出てきましたし。
何度か会話で笑ってしまいました。
本当だったら重くなってしまう内容も、伊坂さんが描くと明るく爽やかになりますね。


なんか見たことのある名前がたくさん出てきて、ちょっと気になります。

2010年8月23日月曜日

「チョコレートコスモス」 恩田陸

高校1年生の夏が終わってしまいます。
振り返ると大したコトしてないなって思います。
悲しいですね。まぁ、毎年そんなもんです。
諦めがあいかわらずはやいです。

この本は読むの2回目です。

〈内容〉
幼い頃から舞台に立ち、多大な人気と評価お手にする若いベテラン女優・東響子。
舞台経験など一つもないが天才的な演技をする少女・佐々木飛鳥。
2人の登場人物が演技という世界で華麗なバトルを起こす。

舞台の上の、暗がりの向こう。そこには何かが隠されている。どこまで行けばいいのか?どこまで行けるのか?


『ガラスの仮面』みたいっ!紅天女な世界・・・。
って最初は感じます。ホントに演技する人って凄い・・・!
というか、こんなにも演技する人を上手に描けるなんて、恩田さんはさすがだと思いました。
演技した経験でもあるのでしょうか?そのくらいリアルでした。
読んでいくうちに自分が舞台に立っているかのように感じました。
また、観客席に座って、ゼロの『目的地』を見ているような・・・。
オーディションを見ているような・・・。
おもしろかったですよ。


話の流れも分かりやすく、出てくるキャラクターも個性的で、スラスラと読めました。

興味があんまりなかったジャンルだったんですけど、読んで良かったです。
世界が広がりました。

『チョコレートコスモス』見てみたいです。


2010年8月22日日曜日

「ありふれた風景画」 あさのあつこ

あさのあつこさんに最近ハマっています。
野球に興味もって←
甲子園見て、あさのあつこさんの野球の小説読みたくなって・・・。
とりあえず、甲子園よかったです。
まぁ、この本は野球とは関係ないんですけど・・・。


〈内容〉
地方都市にある高校で、ウリをやっているという噂のために絡まれていた琉璃を、偶然助けた上級生の周子。彼女もまた特殊な能力を持っているという噂により、周囲から浮いた存在だった。親、姉妹、異性・・・気高くもあり、脆くもあり、不器用でまっすぐに生きる十代の出会いと別れを瑞々しく描いた青春小説。


くるくるとしている青春というか、面倒くさいかもしれないけれど楽しくって・・・。
難しい年頃(まさに私くらいなんでしょうか?)がとっても伝わりました。
変な噂に囲まれる琉璃と周子はとっても儚い存在だし、悲しい出来事に落ち込み、立ち向かおうとする加水さんも、皆揺れていました。




『否応なく全てが変わっていく。変らせてしまう。留まることは許されず、立ち止まることも許されない』
『十代ほど、たくさんの人に出会い、たくさんの人と別れる時代はないような気がする。』
この文章がとても心に残りました。本当にそうだと思います。
クラス替えの度、卒業式の度に別れが訪れる。
何度も何度も・・・。
それはとっても悲しいことだけど、本に出てきた通りそれが『スタート』なんだと思いました。
私たちは何度も『スタート』をして大人になるんだと思います。


カラスのタロウが憎めなくって好きですね。
会話ができるとか、ちょっと憧れます。

2010年8月18日水曜日

「午前零時のサンドリヨン」 相沢沙呼

『サンドリヨン』ていうのはシンデレラのことらしいですね。
綺麗な名前ですよね。
また、『灰かぶり』ともいうらしいです。
こちらはちょっと悲しい名前ぢゃありませんか?
なんだか名前がたくさんありますね。どれもはじめて知りました。


〈内容〉
ポチこと須川くんが、高校入学後に一目惚れしたクラスメート。不思議な雰囲気を持つ女の子・酉乃初は実は凄腕のマジシャンだった。
放課後にレストラン・バー『サンドリヨン』でマジックを披露する彼女は、須川くんたちが学校で巻き込まれた不思議な事件を、抜群のマジックテクニックを駆使して鮮やかに解決する。
それなのに、なぜか人間関係には臆病で、心を閉ざしがちな初。
はたして須川君の恋の行方は―。



『サンドリヨン』・・・その不思議な題名に惹かれて手に取ったこの本は、とても爽やかな学園モノでした。
物静かでいつも一人の初が、マジックを演じるときは人が変ったように華やかな存在になる。
とっても魅力的でなんとなく儚い存在の初は魅力的でした。
そこに登場する須川くんは、ひょうひょうとしていて、なぜか憎めないヤツ。
2人のコンビがとてもバランスがとれていました。
須川くんの悩める姿を想像じて、ニヤニヤしました。

また、初の演じるマジックはどれも不思議で、読んでいて鳥肌が立つようなものばかりでした。
そして、学校で起こる数々の謎を解決していく様子は、すごく楽しかったです。
クライマックスの事件は臨場感あふれていました。

か弱く、儚い存在をあんなにも華やかな存在にしてしまえるマジックが、初にとってかけがえのないモノであるように、私にもそんなモノがあればいいなって思いました。



たまに出てくる学園モノならではの、若くてギャグっぽい会話がつぼでした。
少し重い内容もあったけれど、場面が軽やかに進んでいって、全体的に読みやすかったです。

2010年8月14日土曜日

「荒野」 桜庭一樹

「荒野」をよむのは2回目です。
なんだか最近は1度読んだ本を読むのが増えている気がします。
図書館で見つけるとまた読みたくなっちゃうみたいですね。


〈内容〉
山野内荒野、12歳。蜻蛉のような恋愛小説家の父と暮らす少女に、新しい家族がやってきた。
『恋』とは、『好き』とは・・・?
そして、少女は大人になる――。


「恋はおんなを子供に、男を地下組織にする。」
おもしろかったです。
こんなことを考えちゃう中学生なんて、いるのかどうか・・・。
子供なんだか大人なんだか、素敵で不思議な登場人物がたくさん出てきました。
荒野はとっても世間知らずで、ふわふわしています。
そんな荒野の恋がとても新鮮で、キュンとしちゃいました。



この作品に出てくるリアルな大人の女の人たち。ひとりひとりが静かに戦っていました。
こんな風に子供は大人の女になっていくのかな。
こんな風に時が流れるのかと考えました。


登場人物のやけにキザで大人な言葉が心に残りました。
蜻蛉さんキザすぎるでしょう。色っぽ過ぎでした。



分厚い本なんですけど、妙に軽く読める本でした。

2010年8月12日木曜日

「名前探しの放課」 辻村深月

読んだの2回目になります。
2回目のはずなのに覚えている内容があやふやすぎて、自分の記憶力を疑いました。
すごく好きな話なのに・・・。印象に残るところしか覚えてなかったです。
さすが一夜漬けで出来上がった私の脳みそ・・・。


〈内容〉
不思議なタイムスリップで3か月先から戻された依田いつかは、これから起こる"誰か"の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすならと"放課後の名前探し"を始める――。


高校生の友情をまっすぐに感じる話だなって再確認しました。
すごくバランスのとれた友情なんだなって思いました。
相手のことを思い、思われて、一人づつまっすぐに成長していました。

ひとりひとりが一生懸命に過ごしているのが伝わりました。
この作品の中で登場人物が友人に言う一言一言が感動的でした。
あとやっぱり、あすなのおじいちゃんとあすながとても素敵でした。
最後の方は感動で何度も読んでしまいました。


最後はやっぱり辻村さん。驚きのラストでした。
今までちょこちょこ出てきた『バイク』やら『救急車』はこうだったのかと、また前の文章を読んでしまいました。
椿ちゃんのノートもすごく良かったです。
あと、ラストの方で分かるあの子たちも憎いくらい好きです。

『ぼくのメジャースプーン』を読んでからの方が数倍楽しめると思います。
というか、読んだ方がいいと思いますっ。
辻村さんはやっぱしいいなって思わせてくれる作品でした。

2010年8月11日水曜日

「蒼空時雨」 綾崎隼

初読みの作家さんです。デビュー作らしいです。
雨宿りから始まるお話ですね。
私雨はそんなに好きじゃないですけど、雨って雰囲気というか、背景は好きです。
ざあざあ降ってる雨見るとどんよりするんですけど、なんだか雨に触れたくなるんですよね~。
あと、高いところから見る傘も好きです。


〈内容〉
ある夜、舞原零央はアパートの前で倒れていた女、譲原紗矢を助ける。
買える場所がないと語る彼女は居候を始め、次第に猜疑心に満ちた零央野の心を解いていった。
やがて零央が紗矢に惹かれ始めた頃、彼女は黙していた秘密を語り始める。
その内容に驚く零央だったが、しかし、彼にも重大な秘密があって・・・。



すごいスピードで読んでしまいました。
たくさんの物語が折り重なっていて、まるで1つの話じゃないようでした。
人間関係もごたごたで大変だったけど、最後にスッキリとした気持ちになりました。
たくさんの「悲しい」「つらい」「楽しい」「嬉しい」経験をしていきた、登場人物が悩んで悩んで、それでもまっすぐ生きようと、気持ちを伝えようとしているのがとても心に残りました。よかったです。
たくさんお出会いがあるけど、そのひとつひとつを大切にしたいと思いました。

雨がたくさん出てくるんですけど、不思議と暗いだけの話ではなく、私の中では爽やかなイメージの作品になりました


あんまり関係ないんですけど、雲の隙間から見える光のことを『ヤコブの梯子』というらしいです。
なんか素敵な名前をつけてもらってますね。



続編とかもできるのかな?
次回作も楽しみです。

2010年8月6日金曜日

「光待つ場所へ」 辻村深月

辻村深月さんの短編集です。
ずっと読みたくて、図書館にの予約待ちでした。
やっとこ読めて満足です。


〈内容〉
悔しい、恥ずかしい、息苦しい――。
それでも日々は続いていく・・・。
『しあわせのこみち』『チハラトーコの物語』『樹氷の街』の三編を収録した、心震わす傑作青春小説。


よかったです。
他の話のスピンオフになっていました。
覚えがある人が次々と出てきて、最初は気付けなかったんですけど、気付いた後はニヤニヤが止まりませんでした。
やっぱスピンオフ好きみたいです。
前作を読まなくても楽しめると思いますが、読んでいた方がより楽しめると思います。


辻村さんは女の人の感情を描くのが上手だなって思いました。
ひとつひとつの話に出てくる女のひとは、
逃げたくて、自分のことを信じていて認めてもらいたくて、喜びたくて、愛されたくて、生きている。
そんな感情ひとつひとつがリアルで、印象に残りました。
青春を生きているのだと感じました。
どの登場人物も、いやなところがあったけど、とても好きです。




新しい作品が出ては、また前の話が読みたくなる。
その繰り返しなので・・・
『辻村深月さんの全作を買いまくる』計画実行中です。
家に前作あるとか・・・かなり理想的ですね。

2010年8月2日月曜日

「朝日のようにさわやかに」 恩田陸

恩田陸さんの短編集です。

いっぱいお話が入っていて楽しかったです。



内容・・・ビールについての冒頭から、天才トランペッター心太へ話題は移り、最後は子供のころに抱いていた謎の解明へと至る―。
恩田陸のあらゆる魅力がたっぷり詰まった、物語の万華鏡。



怖い話がけっこう多かったです。
というか、怖い話ばっかりでした。でもただ怖いだけの話ではないところが、「さすが」と思える作品でした。

とっても短い話が多いんですけど、一回一回話の中に引き込まれていって、頭の中でぐるぐると回っていきます。
本当に自分がそこにいるみたいに。
そして一話が終わるごとに、話の余韻が残ります。
けれども、すぐに次の話の世界に入ることができました。
恩田陸さんの世界はやっぱりすごかったです。
怖い話も、あったかい話も、全部楽しむことができました。


恩田陸さんで私が一番好きな本の、あの方も登場してうれしくなりました。

『あなたと夜と音楽と』『淋しいお城』『卒業』が好きです。

2010年7月24日土曜日

「宇宙のみなしご」 森絵都

大好きな作家さんなのに、読んでいなかった・・・!
こりゃあかんと思って、1日で読み切りました。



内容・・・真夜中の屋根のぼりは、陽子とリン姉弟のとっておきの秘密の遊びだった。やがて思いがけない仲間が加わって・・・。


読み終わった後の後味が、とてもさっぱりとした話でした。
やっぱり森絵都さんは、このくらいの年代の子供たちの心を描くのが上手だなって思いました。
学校で起こる暗い出来事も、少しのことで飛び上がる心も、本当によく表現されていました。

屋根にのぼるなんて・・・楽しそすぎるだろっ!て1人想像しちゃいました。
こんな意味不明なことができる仲間がとても羨ましくなりました。
やっぱ友達は大事だな、なんて思いました。
いろんな出来事を通して大人になっていく登場人物達が、愛らしかったです。
まっすぐな気持ちを持った主人公に注目です。
最後も感動的でした。


あと、軽いような、深いような、素敵な大人であるすみれ先生の言葉が強く心に残りました。



大人も、もちろん子供も楽しめる作品だったと思います。
さらぁ~っと読んでしまったので、また読みたいです。

2010年7月22日木曜日

「宵山万華鏡」 森見登美彦

表紙が素敵っっ!!
まずそう思って長々と表紙を眺め、気になって調べたら、「少女七竃と七人の可愛そうな大人」や「純情エレジー」やらで何度か手に取っていることに気づきました。
「森見登美彦」さんも「さやか」さんも好きです。


内容・・・祇園祭前夜。妖しの世界と現実とが入り乱れる京の町で、次々に不思議な出来事が起こる。幼い姉妹、ヘタレ大学生達、怪しげな骨董屋、失踪事件に巻き込まれた過去をもつ叔父と姪。繰り返される夜を抜け出すことはできるのか・・・?
気をつけないと〈大切な人〉を失ってしまう・・・。



ふっしぎな話でした。
がっつり森見ワールドが展開されて、心奪われました。

繰り返される「宵山」。閉じ込められた登場人物達。
偽物も繰り広げられ、まるで万華鏡のようでした。
「祭り」という誰もが心躍るような場面で起こる怪しい出来事。

怖かったです。今までの祭りの印象がガラリと変わりました。
華やかな祭りの陰に潜む陰が、なんとなくゾッとさせられました。
でもさすが森見さん、そのまま終わらせずスッキリとまとまりのある作品になってました。
こんな何が起こってもおかしくない感じが好きだなって思いました。



ひとつひとつは短編でしたけど、どの話もほかの話とリンクしていて、まるでひとつのお話を読んだようでした。
前の話ではただの通行人や、名前しか出ないような登場人物が次の話では主人公になっていて、とても楽しかったです。
幼い姉妹が私的に好きです。あと藤田君も。
一回じゃ物足りなかったです。二回読めばよかったと今更後悔しています。


本当に万華鏡みたいでした。京都のお祭りに行きたいなって思いました。

2010年7月21日水曜日

「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」 万城目学

直木賞の候補になった本ですねっ。
表紙がとても愛らしいです。猫がつぼです。
万城目さんは、「ホルモー六景」ぶりだったりしちゃいます。


内容・・・
元気な小学一年生・かのこちゃんと、優雅な猫・マドレーヌ夫人。
その毎日は、思いがけない出来事の連続で、不思議や驚きに充ち満ちていて・・・。


とってもほのぼのとした心地よい物語でした。
ふわふわしていて不思議な話なのに、すとんって頭の中に入っていって、暖かな風景が浮かんできました。
かのこちゃんの元気で無鉄砲なところと、マドレーヌ夫人の優雅でおっとりしたところが、とってもマッチしていました。
かのこちゃんの思考には笑わせてもらいました。
1年生ってこんなにおもしろかったかなって思いながら頬が緩みっぱなしでした。
でもそのまま無鉄砲に終わらず成長していくかのこちゃんが、なんとも言えませんでした。
かのこちゃんと同じくらい魅力的な女の子・すずちゃんとかのこちゃんの素敵な友情も注目したところでした。

最後の場面は泣けました。すごくよかったです。
とても理想的で、こんな風になりたいなんて思ってしましました。
最初の方はふわふわしていただけだったのに、そのまま感動的になれるなんてすごいと思いました。


猫ってこんな話するのかなって、ニヤってしちゃいました。
猫好きなのでたまりませんでした。


普段は図書館ですましてしまいますが、珍しく「この本買いたいっ」て思った本でした。

2010年7月18日日曜日

「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」 滝本竜彦

滝本竜彦のデビュー作ですね。
映画化もしてたみたいです。
初めての作家さん。季節外れだけど。

内容・・・
平凡な高校生・山本陽介のまえに突如現れたセーラー服の美少女・雪崎絵理。
彼女が毎晩戦う相手は、チェーンソーを振り回す不死身の男だった。
何のために?いつまで続くのか?
戦い続ける陽介と絵理は・・・?



毎晩現れるチェーンソー男・・・しかも不死身。
それと戦う美少女・・・。
かなり非日常的。アニメすぎます。ありえないっ。
でも、とても楽しめました。
後半はかなりのハイペースで読み切りましたね。
一生懸命「悪」であるチェーンソー男に立ち向かっていく、
陽介と絵理がとても輝いて思えました。
戦い続けるのが青春だなっ!て感じました。


若いから感じるような不安定な気持ちとかが、すごくよく伝わりました。
生きているんだと、まっすぐになれるような本でした。

あと、ちょこちょこ出てくる能登くんが、いい感じで好きです。

2010年7月17日土曜日

「南の子供が夜いくところ」 恒川光太郎

恒川光太郎さんは、好きな作家さんの一人なので
ワクワクして読んぢゃいました。

内容・・・家庭の事情で日本から遠く離れた南の島で暮らすことになったタカシ。
「今年で120歳」というおねえさん・ユナ。
南の島・トロンバス島を舞台に2人にかかわる不思議な話。


好きです。こういう不思議な話。
表題作を含め7つの話は、短編として読まずに1つの話として読んだほうが楽しいかもしれません。
1人1人の登場人物がとても愛らしくて、印象的です。
会って話したいと思う人物がたくさんいました。
南の島で行ったことがあるはずもないのに、なんだか懐かしいような気持がしました。
不思議な世界にあっという間に引き込まれていきました。
タカシには申し訳ないと思うけれども、私も行って過ごしたいなんて、思っちゃいました。

不思議な話なんだけど、やっぱり恒川さんらしい描き方でした。
『夜の果樹園』なんて特に。
怖いけど、すっと頭ん中に入ってく感じ。
絵に描いたらすごい絵が描けるんぢゃないかって思います。


7つのお話の中で好きなのは、
『まどろみのティユルさん』『夜の果樹園』かなぁと思います。
全部素敵だったけど。


やっぱ恒川さん好きだなぁ。
早く次の出ないかなって思ってます。

「六番目の小夜子」 恩田陸

恩田陸のデビュー作でテレビドラマ化されてますね。
好きな作家さんなのに読んでいませんでした。
やっとこさ読めて満足です。

簡単に内容はですと・・・『津村沙世子』という謎めいた美少女が転校した、とある地方の高校。
その高校では十数年間にわたり奇妙なゲームが行われていた。
三年に一度『サヨコ』とよばれる生徒が選ばれる。
そして今年は「六番目のサヨコ」が誕生する年であった・・・。



なんだか不思議な話でした。
最終的に津村沙世子は何だったのか?
謎のまま終わってるところがたくさんありました。
最後まで不思議な感覚のまま終わり、気になる方もいるでしょうけど
私はそこがまたいいかなぁっと感じました。


学校という入れ物で行われる奇妙なゲーム。そして美少女。
読んでいる間はドキドキしまくりでした。
学園祭の場面は特に怖く、不安で真っ暗な中、私も同じような体験をしているような感覚になりました。
文字だけであの緊迫感が表せるなんてさすがだなって思いました。
ハイテンポで読み続けてしまいました~。
読み終わった後は、なんだか爽やかな心地になりました。サパーって感じっ!


こういう話私は好きです。
あと、
秋くんのお父さんが個人的に好きです。
高校卒業して大人になって、学校から離れた存在になってからもう一度
読んでみたいなぁと思いました。

2010年7月2日金曜日

「永遠の出口」 森絵都

森絵都さんですね。
この本読むの2回目です。そのくらい好きなんです。

内容・・・「永遠」という言葉にめっぽう弱かった、どこにでもいるような少女・紀子。
そんな紀子の小学3生から高校3年の、青春という9年間をつめこんだ物語。




すごく上手に子供の気持ちが描かれてるなって思います。
小学生とか、中学生くらいって、よくわかんないところでムキになったり、変なことで馬鹿したり・・・
つかみにくいと思うんです。
主人公の紀子もそんな子で、すごく中途半端で不安定です。
でも、その不安定感がよく表されているなぁって感じました。
だから、読んでいる間も紀子になりきっていろんなことを体験できました。
紀子と一緒に大人になることができました。


私もちょうど紀子と同じ世代を生きているから、もっとたくさんの経験をしたいなぁと感じました。
いろんなことがあった紀子だけど、すごく羨ましくて幸せそうと思いました。
こうやって大人になっていくのだと、おもいました。
すごく青春を感じる物語でした。


私が好きなのは第二章の『黒い魔法とコッペパン』かな。
トリがいい子だなって思いましたね。

2010年6月26日土曜日

「シャボン玉同盟」 梨屋アリエ

梨屋アリエの作品、「プラネタリウム」のように不思議な子達がたくさん登場しますっ。
シャボン玉ってすごく楽しいですよね?
最近してないな。したいです、シャボン玉。


内容・・・思春期の淡い未熟な恋を描く。
ジグソーパズルのように体をバラバラにすることができる少女。
シャボン玉の中に現れた美少女に恋したぼく・・・摩訶不思議な短編集。



この本に出てくる登場人物は、決してカッコイイわけではなくて、どちらかというと「カッコ悪い」気がします。でもその「カッコ悪い」感じがなんとなく良かったです。
不思議なことが次々に起こっているのに動じないところや、大変なことになっているのにひょうひょうと過ごし続けてしまう登場人物達が、ユーモアたっぷりに描かれていておもしろかったです。
梨屋さんは、こういう話得意だなって思いました。
ありえない話なのに、スラスラと読めちゃいました。


不思議な事が起こるって、多分誰もが一度は体験したいって思ってると思います。
そんな不思議が訪れたとき、私はどう過ごすのだろうか?
もし・・・。
なんてことを、にやにやしながら考えてしまった本でした。
登場人物が少し羨ましく思えました。


4つの話の中で好きなのは『連れ恋』です。
やっぱり、羨ましくてしょうがなくなりました。


絵がとても可愛いかったです。

2010年6月25日金曜日

「V.T.R. 」 辻村深月

辻村深月さんの作品、「スロウハイツの神様」に出てくるチヨダ・コーキが、作者という設定の物語になっています。
表紙がいままでの辻村さんの作品とは違うなぁと思ったら、チヨダ・コーキが作者という設定で驚きました。
ならば納得!!な表紙でした。


〈内容〉
怠惰な生活を送るティーのもとに、三年前に別れた恋人、極上の美女アールからかかってきた電話・・・。
「わたしは変わってない」というアールの言葉とは裏腹に、街に出たティーが友達から聞くアールの姿は、まるで別人のように痛々しく、荒んだものだった・・・。彼女が自らを貶め、危険を恐れずに求めたものとは・・・。
チヨダ・コーキのデビュー作、堂々刊行!



世界が美しかったです。
人の名前も、土地もその世界でのきまりとかも、現実とはかけ離れていて、想像するのが楽しかったです。
最後はやっぱり辻村さんらしく、あっと驚かせてもらいました。
やっぱり、気付けないです。
すてきな終わり方だったと思います。


ティーの友人である人たちが、ティーにとってかけがえのない人たちなんだと感じました。
いろいろあったかもしれないかもだけど、少し危ういかもしれないけれど、こんな関係が続いていることが、私は羨ましいです。


背景もラストも美しい作品でした。
チヨダ・コーキの作品、次の出ないかなって思います。

2010年6月20日日曜日

「インシテミル」 米澤穂信

『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』
という題で10月に映画が公開されますねっ。
見たいですね。暇があれば。


内容・・・「時給11万2千円」という求人広告。
貧乏大学生の結城理久彦はその怪しい実験モニターに応募する。
そして集まった12人のモニターは・・・



まず、「時給11万2千円」でのアルバイトという非日常の世界に引き込まれました。
その後の展開はするすると頭の中に入っていき、とてもおもしろかったです。
私は特にミステリが好きってわけではないんですけど、先が気になってワクワクしてしまいました。
そして、登場人物が個性的でまた引き込まれました。
語り手の結城理久彦も、美人な諏訪名祥子も独特な性格で読んでいて楽しかったです。
12人もいて、なかなか覚えるのが大変でしたけど。

後半の展開にハラハラとし、かなりのスピードで読み進めました。
少し怖かったですっ。
予想していた結末とは全く違い、楽しかったです。



続編とかあったら、楽しそうだなって思いました。
米澤さんの作品はやっぱり、いいなぁって感じました。

2010年6月4日金曜日

「こどものころにみた夢」 アンソロジー

夢って色がついてないって聞いたことがあります。本当かどうか知りませんけど。
暇な学生なので、今度調べてみたいなって思いました。
この本はそんな「夢」のお話。
絵本みたくてとても可愛らしいです。たくさんの作家さんが描いていて、またそこもおもしろいです。


内容・・・怖い夢、儚い夢、おもらしの夢?子供のころに見たそんな夢。
豪華な作家達が、美しい絵と共に綴る12の話。



とにかく絵が可愛かったです!
ひとつひとつのお話に添えられていて、全部長々と見てしまいました。
本当に夢の中にいるような気持ちになりました。
私は夢すぐに忘れてしまうんで、よけいに楽しかったです。
ふわふわとしていたと思えば、急に怖い夢になる。起きたらまたいつもの世界。
心の中に残る、夢で見た風景。
すぐに夢を忘れてしまうがとても悔しく思いました。
でも、すぐに忘れてしまうのが、また夢らしいのかなって思います。
だから子供のころにみた夢って、こんなにキラキラとしているのだろうと思いました。


12話のなかで、辻村深月さんの『タイムリミット』と西加奈子さんの『ヘビ』、長野まゆみさんの『衣がえ』がよかったです。
やっぱりすごいなって思いました。



こんなにたくさんの作家さんの話が一気に読めるなんて、とてもおいしい本でした。

2010年3月30日火曜日

「あかんべえ」 宮部みゆき

普段は時代物読まない私ですが、宮部みゆきさんのは読みやすいと聞き、読みました。
これを機にはまっていくのでしょうか・・・。
1つのジャンルに偏らず、いろんな本に手を伸ばしたいと思いました。


〈内容〉
太一郎夫妻が江戸の深川で開いた『ふね屋』。そこでの最初のお客様の宴席にどこからともなく抜き身刀が現れた。その正体は成仏できずに『ふね屋』に住み着くお化けだった・・・!
しかし、お化けの姿が見えるのは、『ふね屋』の一人娘で12歳のおりんただ一人・・・。
なぜ『ふね屋』に住み着いているのか?彼らを成仏させるべく、おりんの奮闘が始まる。



なかなか分厚かったんですけど、一気に読みました。
おもしろかったですっ。
登場人物ひとりひとりが、すごく優しく温かい心を持っていて、大好きになりました。
最後は謎が明かされて、とっても感動しました。

主人公のおりんを囲む人々が本当に優しいなぁと思いました。
お化けさんたちでさえ優しかったです。
表紙はちょっと怖めですけど。
おりんは幸せ者です。
あと、おりんのまっすぐしたところがよく伝わってきました。
1冊でかなり満足できました。いろんな人におすすめしたいです。




個人的には、おみつと玄之助が好きです。
あとヒネ勝もいいですね。

2010年3月22日月曜日

「風が強く吹いている」 三浦しをん

別に私は陸上をやっているわけでもないし、趣味で走るわけでもないですし、足が速いわけでもないです。
でも走るっていうのには、強く憧れを感じるときがあります
風を切る感覚というのがきっと、楽しいのではないかと思います。

この本は映画化しましたね。
見てないんですけど、予告とか見て林遣都クンがかっこいいなと思いました。
作品とキャストがあっているなていう印象でした。





〈内容〉
箱根の山は蜃気楼ではない。襷をつないで上っていける、俺たちなら。才能に恵まれ、走ることを愛しながら走ることから見放されかけていた清瀬灰二と蔵原走。奇跡のような出会いから、二人は無謀にも陸上とかけ離れていた物と箱根駅伝に挑む。たった十人で。それぞれの「頂点」を目指して・・・。長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」を謳いあげた青春小説。(BOOKデータベースより)







読んだ後、おとても爽やかな気持ちになりました。
たった10人で、しかも全員が全員陸上陸上経験があるわけじゃない。
あり得ない話なのかもしれない。でも読み進めるうちにあり得ないが、あり得ていいのではないかと思えてきました。
箱根駅伝は頂点であって、それを真っ直ぐに目指す走達がとても心に響きました。
走るのが早いのが頂点ではない。「強く」なることが頂点なのかと私は思いました。
こんなにも一生懸命なの見て、心打たれない訳ないです。



竹青荘のメンバーひとりひとりがちゃんと印象的で、心に残りました。
10人もいたけれども、個性豊かで分かりやすかったです。
読めばわかりますけど、最後はもう感動でした。
10人がとても大好きになることだと思います。





なんの感情も持たずにみていた駅伝を、ちゃんと見たいなって思いました。
箱根駅伝という舞台に立つためには、こんなにも努力があったのだろうと感じました。







清瀬の言葉が、とてもよかったです。すごく心に残りました。
「もっと強くなれ」
強くなれる気がしました。